特別な試合-イマケン

  • 2014年06月23日(月)

サッカー。
ワールド・カップ(W杯)で盛り上がっていますが、日本代表は今のところ、期待はずれな残念な結果となっています。

そんな中、NHKスペシャル「民族共存へのキックオフ〜"オシムの国"のW杯〜」を見ました。

ブラジルW杯に、初出場の国があります。

ボスニア・ヘルツェゴビナ。

旧ユーゴスラビアから独立した小国。90年代、セルビア人、ボシュニャク人(旧ムスリム人)、クロアチア人という宗教や思想の違う3つの民族による紛争から、死者20万人という内戦を経験し、国内では今も民族の根深い対立(「あいつらに親兄弟を殺された」という人がいっぱいいるのですから。)が続いています。

サッカーも、ナショナル・チームはあるものの、つい最近まで民族対立によりサッカー協会は3民族それぞれの代表者がいました。

FIFA(国際サッカー連盟)は、その状態を解消するように通告しましたが、拒否して昨年3月、資格停止に。

そして、問題解決のために設けられた「正常化委員会」委員長に、元日本代表監督も勤めた同国サッカー界の英雄的存在のイビチャ・オシム氏が就任しました。

オシム氏は脳梗塞で左半身が不自由だが、祖国のサッカー界とサッカーを通じた民族の共存のため、サッカー協会の調整に奔走して、代表者の一本化に成功し、5月にはFIFAに復帰。

そして、昨年秋、ヨーロッパ予選を通過し、ボスニア・ヘルツェゴビナとして初めてのW杯本戦出場を決めました。この時、オシム氏は人前をはばからず涙しました。

かつて敵同士だった民族がパスをつなぎゴールを目指す代表チームは、共存への可能性を示す唯一の存在と言われます。

そして、迎えたブラジルW杯の第一戦。

相手は強豪アルゼンチン。

前半に1点、後半に1点をとられ、もはやこれまでかと思われた後半40分。ボスニア・ヘルツェゴビナのシュートがゴールをとらえ、記念すべき1点を獲得しました。

試合には負けたが、強豪相手に僅差の試合を展開し、1点を獲得。同国サッカーの歴史に残る特別な試合となりました。

スポーツバーで観戦していた市民は大歓声。一緒に観戦していたオシム氏も感激の涙。そして、バー内にはオシム氏をたたえるコールが響きました。

試合の背景を知れば、ボスニア・ヘルツェゴビナをもっと応援したいと思いましたが、どうも既に2敗してグループ予選敗退が決定したようです。ただ、残る1試合、悔いのない試合をして、国民に感動と民族協調の気持ちを伝えてもらいたいものです。

「いい試合」の延長線上にある試合のように思い、投稿しました。

Re;いい試合-イマケン

  • 2014年06月21日(土)

十駒さんの記事、拝見しました。
高校総体の話しだったのでしょうか。

3年生にとって、最後の試合。そこで、今までで一番の納得のいく試合ができたことは、本人たちにとって最高の思い出でしょう。

そして、3年間育ててきた指導者としてうれし涙を流すほどの感激は、当事者でないと味わえないものでしょう。

我が家の場合は、高校生になると練習の過程も見ていないし、総体・ウインターカップの最後の試合に、そこまでの感激はありませんでした。

一番印象的だったのは、ベアーズのラストゲームでした。

小学校から中学校まで、ほぼ毎日練習をしてきた(親もずっとつきあって見てきた)集大成として、KG高校との練習試合でラストゲーム。

このとき、当然ながら勝つわけはないけれども、最後まで走りぬき、全力を使い果たし、脱水症状になるまで戦い抜いた一戦は、感動ものでした。

こういう頑張る試合を見たとき、そして、それまでの色々な過程もわかっているとき、感動の涙が出てしまうのだと思います。

そういう体験は、指導者や親でなければできない、とても貴重なものであると思います。

いい試合-十駒

  • 2014年06月20日(金)

皆様お久しぶりです。
とある高校を指導させてもらってる者です。
さて、先日「いいしあい」に出くわしました。
恐れ多くも私のチームでした。
イマケンさんがおっしゃる通り「いい試合」=「頑張る試合」だったのです。またそれが勝利に繋がりました。
強豪校からすると当たり前の事が、自チームにとっては十数年ぶりの快挙となり、これからの励みになる良い置き土産を残して笑顔で引退していきました。
サイズもセンスも例年通りでしたが、何が違ったかと言うと「集中力」でした。いつもなら格上の相手にじわじわ離され敗退してきたのが、最後まで途切れない集中力で粘り強く食い下がり、40分間全てが5点差以内のシーソーゲームを乗り切ってくれました。
こういう試合は初めての経験で、我が子が産まれた時以来の嬉し泣きをしてしまいました。
私の持論ですが、派手なプレイをするよりも、ミスの少ない堅実なプレイの方が100倍良い。
たまにベアーズの練習を見てるとそれを再認識させられ、変な自信を持って帰ることもしばしば(笑)
基礎や脚力、集中力…etc
土台がしっかりしてればグラつかない。
そんなチームの兆しを今年のチームが見せてくれました。
ベアーズの皆さんも同じにおいがします。是非頑張って下さい。

いい試合-イマケン

  • 2014年06月14日(土)

「さのっちボイス」に、「いい試合」という記事が載っていました。

いわゆる「強豪チーム」には、すぐれた選手が集まって来ます。新興のチームであれば、たまたま良い選手がそろい、指導者の良い指導と相まって強くなり、強ければ良い選手が集まり・・・という好循環で、やがて「強豪」という冠がつきます。

トライアンフチームの場合は。

私も詳しくはないのですが、最初は結構いいメンバーがそろい、さのっち&Iコーチの指導のもと、全国大会を目指すような新興のチームだったようですね。(結局、県大会2位で全国には行けなかった)

そして、そのメンバーが中学生になってベアーズを結成。

という流れだったかと思います。

我が家の息子が入った頃は、まだその名残りで、トライアンフ=強いというイメージがミニバス関係者にはありました。現実には最盛期のメンバーが卒業し、徐々に弱く(試合で勝てないという意味です)なりつつあった時期でした。

ベアーズも、結局トライアンフの卒業生なので、息子が入った頃から、徐々に最盛期のメンバーが卒業&事情により抜けていき、弱くなりつつある時期でした。

そんな中、各種の大会や練習試合にはかなり頻繁に出してもらいましたが、特に他県に行くと、全国大会レベルの強いチームがいくつもあって、いい勉強をさせてもらいました。・・・というか、要は、「負け」ていたのです。

そういう時に、「負け」るのはしょうがない。問題は、いかに「いい試合」をしたか、だというのが私たちのスタンスでした。

言葉を変えると、いかに、「頑張れ」たか。

最初から最後まで、全力で走りきれたか。ボールに対して、常に貪欲に執着できたか。ディフェンスは手を抜かず集中できたか。恐れず果敢にという気持ちを持って攻撃ができたか。

そういうことを「頑張る」=「いい試合」の基準にしていたように思います。

さのっちが、何度か引用した例があります。

ベアーズが福岡の強豪中学と試合をしたとき、点数的には多分100点対30点くらいの大差での負けだったのですが、相手のコーチが、「手を抜くとまずいと思ったので、ベストメンバーから落とせなかった」という旨をおっしゃったと。

「勝て」なかったトライアンフ、ベアーズとしては、そういう試合こそが「いい試合」であり、「負け」ても満足していたのでありました。

ですから、すでに卒業した我が家も時々、トライアンフの試合を見させてもらい、「頑張る」姿を見てアドレナリンを発散し、ああ「いい試合」だったと満足し、元気をもらうのであります。